どうして新規事業の成功が難しいのか?
どうも!久々登場のヨカラボ天神支配人の村橋です(^^)
福岡市は創業特区に指定されたこともあり、頻繁にスタートアップイベントが開催されています!
終身雇用が崩壊に向かっていると言われている昨今、自ら稼ぐことができる起業家が増えるのは大変望ましいと思います。そして起業したら是非ともヨカラボ天神をご利用くださいませ(^^)
しかしほとんどのスタートアップイベントが、有名人や成功者の話だったり、まだ収益化もできていないスタートアップ事業の紹介だったりです。もちろんそういったイベントでも得るものはあるでしょうが、私個人的には起業の華やかさだけにスポットをあてたイベントばかりなのはどうかと感じています。
起業ってそんな華やかなだけではなく、もっと泥臭いもんなんですよ!私なんてこんなこともあんなこともあったし、しまいには起業したせいでそんな目にも遭ったんですから(T_T)
私自身起業してみて初めて、事業を成功させる難しさを痛感しました。
一応収益化と初期投資回収に成功した事業もありますが、では同じやり方が他の事業で通じるかといえばほとんど通じません。
今回は一応法人を6期以上継続させ、4期連続黒字を達成できた身分として、「どうして新規事業の成功が難しいのか?」というのをほんのちょっとだけえらそうに語ってみましたのでご参考くださいm(_ _)m
1)そもそも新規事業が成功する確率はものすごく低い
宝くじを買う時って「当選したら超ラッキー(・∀・)」くらいの気持ちで、本当に数億円が当選することを想像していませんよね?新規事業が成功する確率は、さすがにジャンボ宝くじの1等ほどは低くなくても、おそらくまだ起業したことがない人が考えているよりかは格段に低いです。
にも関わらず起業家のほとんどが自分の事業は高い確率で成功すると勘違いしています。
財力も人材も豊富なあのGoogleですら投資回収を諦めて終了したサービスがいくつも存在します。
最近だとあのホリエモンやサイバーエージェントが関わった「755(ナナゴーゴー)」ですら苦戦していることがニュースになりましたね。
http://news.yahoo.co.jp/pickup/6168265
大手であればまだ不調もサービス終了もニュースにもなりますが、無名な会社の無名なサービスなんて、終了してもニュースにもなりません。
我々が知らないだけで、その起業家にとっては勝負をかけたサービスやアプリが、広く知られることもなくひっそりと起ち上がっては消えを繰り返しているわけです。
私はこれまで、新規事業を起ち上げる方々より相談を受けたことが何度もありますが、9割程はほぼ間違いなく失敗しそうな内容ですし、今のところ私が失敗すると判断した事業で成功されたケースはありません^^;
経営経験の浅い起業家が、初めての事業でいきなり成功する程、甘くはないということは覚えておいていただきたいです。
ちなみに、SNSが盛んな現在、自分の露出を増やすことは難しくありません。出版すら比較的容易に可能です。
にもかかわらず大半の方がそういった露出の多い人=成功した人と勘違いしがちです。しかし自ら露出を増やしている人ほど実はあまり稼げていないケースが多いです。
本業が順調なら露出を増やしたりセミナー講師で稼ぐ必要がないからです。誰でも稼げる誰でも集客できる的な情報商材を販売している人なんて論外ですよ。
2)無責任な賞賛だけを受け入れ否定的な意見を聞かなくなる
私が起業して最初の事業内容を知人友人に話した際、ほとんどの方より「絶対に成功するよ!」「すごく良いアイデアだ!」と賞賛されまくり、更に私もそれを真に受けて必ず成功すると良い気になっていました。しかし、実際はその事業はうまくいきませんでした・・・(つд⊂)
ではその知人友人はお世辞を言っていたのかと言うとそうではありません。その方々は素直にそう感じていたのです。
しかしそういった方々にとっては所詮他人事ですので「目新しい」とか「ニーズがありそう」とかの第一印象だけで簡単に「成功する」という言葉を根拠なく発するということを認識しておかなければなりません。
逆に否定的な意見を言われたら、自分の事業プランに自信があればあるほど、反発もしくは耳を塞ぎがちです。
実際、私が新規事業に対するアドバイスを求めれた際、否定的な意見を言うと、大半の方は以降連絡が無くなりますし、あからさまに不機嫌な態度を取られたこともあります。
※あからさまに不機嫌な態度を取られた方の事業は大失敗に終わりましたけど(-_-;)
しかし否定的な意見こそ真摯に受け止め参考にする必要があります。
仲の良い知人友人の賞賛の声ばかりを拾わずに、先輩経営者や業界関係者の意見(特に否定的な意見ほど)を素直に聞くことが大事だと思います。
3)ニーズや費用対効果が高くても利用されるとは限らない
起業家自身が新規事業のサービスのユーザーになりうる状況であれば、当然ニーズを把握しているため、成功を確信しがちです。でも実際にサービスをリリースしてみて『人は簡単には新しいサービスを利用してくれない』ということに気付くと思います。
そのサービスや商品を利用すれば今よりももっと便利になるかもしれなくても、今利用している他サービスより高機能低価格であっても、今現在不自由していなければなかなか新しいものに手を出してくれないものなのです。
例えば知人にいませんか?もうBlu-rayプレイヤーなんて1万円以下で購入できるのに未だにDVDプレイヤーしか持っていない人とか。しかも結構映画好きだったりするにも関わらず。
ニーズを事前調査し「いける!」と確信した人が最初にぶつかる壁がこれだと個人的には思います。
ユーザー数を増やす戦略としては大きく2パターンあると思います。
(1)広告費をできるだけ抑えてサービスの質で勝負し、口コミやメディア露出等でユーザー数を増やす。
(2)テレビCM等の多額の広告費を使って短期間で一気にユーザー数を増やす。
億単位の大口出資を受けたベンチャー企業でもなければ、テレビCMが出せるほどの資金力はありませんので、ほとんどのベンチャー企業が(1)を目指すと思いますが、それを成功させるには良質なサービスの提供や営業努力は大前提で、運やタイミングにも大きく左右されます。
アイドルの橋本環奈ちゃんが大プレイクしたきっかけが素人のファンがブログに掲載した写真なのは有名な話ですよね。
http://matome.naver.jp/odai/2138366773903300601
えらそうなことを書いていながらこの問題の根本的な解決策は私は持ちあわせておりません(*´Д`)
というか解決策がわかっていれば毎回事業を成功させてるよねー。
自分の事業アイデアやマーケティング能力を磨きつつ、トライ・アンド・エラーを繰り返していくしかありませんね。
いかがでしたか?これ読んで成功する気がしなくなった方がいるかもしれませんが、1つの事業に失敗したからといって人生の失敗となるわけではありません。
現在事業を成功させている経営者の大半はそれ以上の失敗や挫折を経験されてる方が多いと思います。私もそうです。
確実なのは、起業してみないと成功も失敗もないということです。
ところで今月23日(日)に弊社株式会社オリノスの6周年記念パーティーを開催しますが、目玉企画の1つが「うまくいかなかった事業のお話&対談会」です!
この企画は前回のヨカラボ天神移転レセプションパーティーの際にも行いましたが、事業に失敗した経験のある経営者の方が恥を捨ててその体験談をお話いただけるというう大変貴重なイベントです。
開催後に大反響をいただきまして私自身登壇者でありながら一参加者として他登壇者様のお話に聞き入ってしまいました。
起業されている方はもちろん、これから起業予定の方、更には人生に迷われている方等、絶対に得られるものがありますので是非ともご参加ください!!
決してこの宣伝のために今回の記事を書いたわけではないんだからね!