最新型3Dプリンター『Cube3』のレビュー その3
前回のブログ記事はこちら→http://yokalab.jp/blog/post/118
せっかくなのでプリントしたもののサンプルを紹介していきたいのですが、付属のカートリッジうち1つがフィラメントが出ないというトラブルがおきてしまい、サンプル制作が追いついていないので、今回は旧型Cubeとの変更点や改善点、トラブルの対処法について紹介したいと思います。
【フィラメントのセット方法の変更】
旧型のCubeではフィラメントは付属のチューブに通して本体にセットしていましたが、この方法だと正しくセットできていないと露出した部分が折れてしまう、という事がよくおきていました。Cube3ではその問題が解決されています。
このように、フィラメントそのものは透明なホースで覆われていており、途中でフィラメントが折れてしまうという事はおきにくくなっています。
【ICチップの位置変更】
また、フィラメントの残量をつかさどるICチップの位置も変更されていました。
Cube、CubeXではICチップは写真のように、カートリッジの開閉部分のちょうど間に挟まるような形でついていました。
このICチップを壊してしまうとカートリッジは使えなくなってしまうため、カートリッジ開閉作業は慎重に行わなければなりませんでした。
しかしCube3では、カートリッジの開閉とは関係のない位置に変わっています。
開閉するたびにICチップが壊れるかもしれないという不安と戦う必要はもうないようです。
【フィラメントを送る仕組みの変更】
Cube3ではフィラメントを送る仕組みが、リール式になっています。
※リール式になったとはいえ、フィラメントを送る方法はやはり歯車でした。
カートリッジを開けて、さらにネジを外すと歯車部分が現れます。
このように、歯車でフィラメントを送り出す仕組みになっています。
歯車式なので、削られたフィラメントが歯車の溝に溜まってしまい、送り出せなくなるというトラブルは依然有り得ます。
その場合は、この状態まで分解して、歯車に詰まったフィラメントを筆などで取り除くと解消します。
うちでもフィラメントが出なくなるというトラブルがありましたが、原因は上記の歯車の詰まり+フィラメントの一部がかなり削られてフィラメントを送り出せなくなっている為でした。
写真のようにフィラメントがガッツリ削られて平らになっています。
この場合、チューブ内でいったんフィラメントを折り、削られてしまった箇所を取り除いて再度チューブに戻すことで解消できました。
【動作音は割と大きい】
動作音は旧型のCubeに比べると謎の電子音(?)はなくなりましたが、造形中やプラットフォームの移動の際にはやはり結構大きな音がします。
AFINIAだとかなり静音なんですが…
以上、ざっくりとですが気づいたことやトラブル対処法について紹介しました。
Cube3ですが数日ほど使ってみて、動作音やフィラメント詰まりの頻度(私だけ?)など気になるところはありますが、旧型のCubeに比べて使い心地は着実に良くなっているように感じます!
次回はプリントサンプルの紹介も交えて、Cube3のプリントの実力についてレビューしたいと思います。
※3Dプリンター関連業務は、2019年末に終了しております。
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